【レポート】「何がヤバいの温暖化?!エコ端会議の作戦会議」8/26 オンライン開催

最近、身近に頻発している大雨や大型台風など、まさに“異常気象”が増えているーー沿う感じている人も多いのではないでしょうか?その背景にあるのは、地球温暖化。


「そもそも、温暖化ってどういうこと?何がヤバくて問題なの?」

「世界や日本、鳥取県ではどんな対策が行われているのかーー。」


今回の「eco端会議」、前半は当センターの山本から温暖化問題についてのIPCC報告書を使った情報共有や鳥取県の対策についての紹介。後半は参加者のみなさんと、これからのeco端会議ではどんなテーマや問いを持ち、「エコや温暖化」を考えるかの作戦会議をオンラインにて行いました。


温暖化の何がヤバいの?


“地球温暖化”という言葉はよく聞きますが、私たちにどんな影響があるのでしょうか?


まず、地球温暖化とはそもそも何なのか、何が原因で起こるのかをおさらいします。


温暖化は主に大気中にある二酸化炭素メタンなどの温室効果ガスが増加したことが原因と言われています。本来、地球の外に排出されなければならない熱が蓄積してしまい、地球の表面に再び戻す効果(温室効果)により、大気を再び暖めてしまうのです。


つまり、大気中の温室効果ガスが増えると温室効果が強まり、地球の表面の気温が高くなるということです。これが“地球温暖化”です。

                  国立環境研究所 江守正多氏作成(以下資料同様)


先日、IPCCの第6次評価報告書が公開されました。IPCCとは、国連によって集められた科学者らなどの専門家組織です。


「今までで一番厳しい言い方をしました。」と説明を始めるセンターの山本。


これまで科学者たちは人間活動と温暖化の関係を「絶対だ」とは言わず、「可能性が高い」などと発表していました。ですが今回の第6次報告書によると、“人間の影響が気候システムを温暖化させてきたのは疑う余地が無い”と断言しており、今まではそうかもしれないけど違うかもしれないという言葉を挟む余地があったのが、“かもしれない”はもう通用しなくなってきた、というわけです。


では、温暖化の何がヤバいのでしょうか?


実は地球の気温が少しでも上がると気候が極端化してしまい、北極の気温が上がったり、各地で大雨や気流の変化による大雪、熱波や干ばつなどを引き起こしてしまいます。

いわゆるこれが“異常気象”と言われ、天災などが起こる原因です。


日本では特に、夏は全般的に暑く猛暑日が続き、夜に涼しくならない熱帯夜が増えました。お米や果物は日中の暑さと夜の涼しさの寒暖差で甘くなりますが、高温で質が悪くなったり、虫が増え収量が減ってしまったり、干ばつが多すぎて小麦の輸入が滞ってしまい値段が高騰することもあります。


気候の極端化により最も悪影響を受けるのが、食料・農業なのです。今まで当たり前に食べられたものが近い将来、食べられなくなる日が来るかもしれません。


この1〜2年の話ではなく、これから先ずっと人間は温暖化によって天災や食糧危機などの危険にさらされ続けるかもしれない。このような影響があることが「温暖化のヤバさ」の理由なんですね。


鳥取県の温暖化対策は?


次に鳥取県での具体的な温暖化対策についてお話がありました。


鳥取県では住宅面での対策として、家から健康になる“NE-ST”(とっとり健康省エネ住宅)という住まいづくりを行っています。


「どんな人でも性能の良い家に住み、光熱費は下げるけれど断熱により快適になる仕組みにしていきましょう」というのがNE-STです。


具体的な内容としては、高断熱・高気密であり家の中の室温差が少ない(ヒートショック対策)、適正な気流と換気で結露防止によるアレルギーや病気の予防・改善、冷暖房費の削減しトータルの工事費の負担を下げるなどです。


「近年では、交通事故で亡くなる人より家の中の温度差で亡くなる人のほうが3〜4倍多いとされています」と山本。


温暖化対策はもちろんのこと、住みやすいまちづくりにも力を入れ、県民の命を守るため、各関係事業者の担当者は今、すごく力を入れて取り組まれているとのことでした。


参加者からは「家庭部門からも温暖化対策をしなければいけないが、他県だとなかなかできていないように感じます。鳥取県のNE-STのような革新的な取り組みで、中国地方だけでなく全国的にも建物の断熱化が広がっていくとよいなと思いました。」という感想がありました。


私たち一人ひとりが「できること」


これからに向け、報告書を活用した取り組みについても触れていき、まず、温室効果ガスの削減で私たち“消費者”が関わるのは主に4つです。


・住宅

・移動

・食

・消費


具体的には、住宅などの建物から温室効果ガスを出さず、エネルギーを効率的に使う省エネ住宅に住む。EVカーを購入したり公共交通機関を発達させ、移動からのCO2を減らす。廃棄ロスや容器包装を含め、食からの排出を減らす。消費材などの物を使い捨てせず、できるだけ長く使う。などです。


NE-ST以外での鳥取県の取り組みとしては、住宅だけでなく食についても鳥取県発で“気候メニュー”として食べ方を変えることで温室効果ガスを減らしてくことにも取り組んでいます。


実は世界の温室効果排出の割合の2〜3割は食にまつわります。気候対策として食を変えることは非常に重要です。食品ロスも多いですが、もっと大きいのは牛のゲップなどに含まれるメタンガス。私たちが肉を食べる行為で家畜のための耕地が増え、大きな吸収源である森林の面積を減らしてしまうことに繋がるのです。


例えば、豆腐バーグや豆腐ステーキにするなど代替食にすることで温室効果ガスを減らせることがわかっています。


「私たちの暮らしの中で、脱炭素に取り組んで豊かな生活ができるよう考えて行動していくのがこれからのフェーズだと思います」と山本。


昨今よく耳にするSDGs(国連や世界各国が2030年までに目指す持続可能な開発目標)の考えからも、私たち1人ひとりが地球1個分の生活に戻していくことが非常に重要です。


参加者とのトーク


最後に参加者の皆さんを交えて、モヤモヤや関心事などを話し合うディスカッションを行いました!


「2030年までと目標を決めるのであれば、どのようにバランスを取りながら逆算していくのか。例えば、急にガソリンスタンドをゼロにしてEV化するとその業界から反発が起こる。そうならないように道筋を丁寧につくっていけたら」


「SDGsによるこれからの教育については、教育が進むと生活レベルが上がる、生活レベルが上がると環境破壊に繋がるかもしれない、そのバランスが難しい。そうならないように技術の革新などで悪い方向に進まないようカバーしつつ、一緒に進んでいけたらよいのではないかと思った」

​​

「コロナ禍で感染対策とのバランスも考えながら、エコサポーターズの方々がどのような活動をしているのか?意見交換をしたい!」


といった声が集まりました。


共通のキーワードとして“バランス”が出てきましたが、やはり経済成長と脱炭素のバランスは考えなければならなくなってきているなと、みなさんも感じられているようでした。

IPCC報告書をもとに情報共有や温暖化がもたらす今後の生活への影響、鳥取県の具体的な温暖化対策についても触れた上で、これからのeco端会議を話し合った今回。


私たちは便利を追い求めすぎたことで、地球1個分ではまかないきれない程の資源を消費し続けて来ました。


今、時代に沿った新しいまちづくりや1人ひとりの消費の在り方を見直すなど、地域や国が一丸となって行動を起こすことにより、世界は少しづつより良い地球環境を取り戻して行くことができるはずです。


未来の子どもたちにどうやったら豊かな地球を残してあげられるのか、普段の生活でできることはないか、今できることを考えながら少しづつ生活に取り入れていきましょう。


次回のエコ端会議は、9月30日。みなさんのご参加を、お待ちしています。


“地球にやさしい”だけじゃない。オシャレでイケてる、エシカルファッション最前線!