公共施設の断熱DIY(北栄町)

2021年2月13日(土)に北栄町の公共施設の断熱DIYを実施しました。大人・子供合わせて30名ほどが参加し、断熱住宅の仕組みや知識を実際に公共施設を修繕しながら学ぶと同時に、持続可能なまちづくりについて考え自分たちたちの町に興味を持ってもらうことを目的としたワークショップです。

 作業は壁断熱材をカッターで切り、壁に敷き込み、壁を塗装するなど本格的なDIYを子供でも簡単に楽しく出来るよう丁寧な教え方をしていました。また当センターからは山本副センター長が「地球温暖化対策と断熱プチ講義」を行いました。また、窓メーカーの協力で断熱窓のドライアイス実験、地元林業組合提供の木工プランター作りなどを行いました。

   今回の断熱ワークは北栄町の方々の入念な準備と様々な専門家の方との連携により、地元住民が断熱について楽しく学ぶ機会となったと同時に、ヨーロッパに比べ断熱が整っていない日本の住宅や公共施設などを含めたまちづくり、省エネるぎーに対する認識について新たにする機会でもありました。


【協力体制と断熱、DIYする上での事前知識】

 北栄町環境政策課環境エネルギー課藤江純子課長のあいさつに続き、小倉設計事務所(北栄町)小倉大樹さんを講師に、「断熱における日本と欧米諸国との違い、日本の断熱住宅における問題点・改善点」など事業の背景について理解しました。

さらに、今回リモート講師として日本エネルギーパス協会の川端順也先生(広島県)、加藤逍太郎先生(神奈川県)の二人方に参加して頂き、子どもたちがオンラインでレポートするという形をとりました。

             講義を行っている小倉設計事務所(北栄町)小倉大樹さん↑

  


【熱を建物から逃さなことが断熱】 断熱するところは家から熱が逃げている寒いところなので、作業開始前に断熱DIYを行う部屋でサーモカメラを使って探します。青い色の部分が熱が逃げているところです

 ↑講師の方々にアドバイスをもらいながら子どもたちにサーモカメラで撮影してもらった



【作業】

県内の建築のプロに教わりながら壁仕入れ材塗装、壁断熱材カット、敷き込みをしました

仕上げ材の塗装は板材の上に水性塗料を塗り、布巾でふき取り、乾かす。材の木目が浮き上がったら出来上がり

      ↑子どもが塗料を塗って、大人がふき取るペアワーク↑

 ↑3cm厚の断熱材をカッターで2枚切り出す    ↑必要に応じて断熱材の大きさを

                           調整しながらはめ込む 


【天井裏にも断熱】

天井裏にガラス繊維の断熱材を布団を敷くように敷き詰めていく。(作業する人は代表で2人、他の参加者はカメラ中継の映像を見る)

その後断熱材を入れた壁を合板で覆い、子どもたちが落書きをしました。またほくほくプラザさんの協力でカレーを提供していただきました。エナテクスさんがソーラーシェアリングで育てたしいたけも具材として使われました。

 ↑天井裏を作業中                ↑皆で天井裏の作業を見守っている 

↑後に上から板を取り付けるため、自由に落書き  ↑昼食中もソーシャルディスタンスを 

                        忘れずに               


【断熱が地球を救う?】

通気性や湿気に対応した日本の住宅は断熱ができていない。寒さを我慢するのではなく、住宅を暖かくするよう変える必要性を子どもたちに向けて伝えました。

 ↑「地球温暖化対策と断熱プチ講義」をしている当センターの山本副センター長↑



【断熱窓のドライアイス実験】

YKKap鳥取支店の松永さん、吉永さんにお越し頂きました。内窓の有り無しでのドライアイスの溶け具合を比較する実験。

窓は特に熱の出入りが大きいようです。なので窓にもしっかりと断熱をしないといけない

           ↑大人も子どもも興味深々!↑

 ↑窓枠模型にドライアイスを乗せて温度変化を見る実験を交えて説明↑



【壁仕上げ、内窓設置】

二重窓にすることで空気の層を作り、熱を外に出さないようにする。冬に人が厚い上着を着ることで体の熱を逃さないのと同じ

 ↑午前中に塗装した仕上げ材を貼付ける       ↑内窓を設置して作業完了!



【プランター作り・集合写真】

中部建築工務士会から贈呈して頂きました。完成したプランターはグリーンカーテンとして使用する予定です。

断熱をする上で遮熱は重要な要素ですので、その役目をグリーンカーテンは担ってくれます

 ↑大人・子ども協力して完成へ      ↑記念に皆で集合写真



~子供達の活動~

断熱ワークショップ【30年後の未来の北栄町】

北栄町の地図に自分が住みたい町を作ってみよう!

住む家や学校・娯楽施設などをどこに作るかそれぞれの意見を出しながら北栄町の白地図に住宅や店舗、公共施設などが印刷されたシールを貼って町をつくり完成させていきました



~断熱の成果~

断熱ワークを行った2月13日から約1週間前後、計2週間断熱を行った部屋の温度を計測しました。以下は2月4日と2月17日の早朝の温度のデータをグラフにしたものです。外気温が違いすぎる日が多かったので比較しにくいのですが、断熱の成果は見られます。

室温の変化は窓の上(赤)と窓の下(水色)、室内奥の壁(黄色)の上と壁の下(紫)を計測しています。

断熱改修前は、上と下がそれぞれ約2℃温度が違います。足元が寒い部屋の典型です。

それと比べて、断熱改修後はそれぞれの場所の上下でほどんど温度が変わりません。


また以下の写真は右が断熱改修を行った部屋の天井、左が行っていない部屋の天井をサーモカメラで撮影したものです。

どちらも断熱改修を行った1週間後に撮影しました。 どちらも同じ南向きの部屋で、暖房はしていません。

右の天井は16.4℃、左は11.4℃で、5℃も差が出ています。

さらに両写真の左斜め下は窓の温度ですが、右の写真は22.1℃、左の写真は18.4℃で、二重窓の方が3.7℃高い結果となりました。

体感でも違いは十分感じられ、断熱改修の部屋は少し暖かい空気を感じ、行っていない部屋はひんやりとした空気を感じました


以上のデータより断熱を行う前より部屋の熱が外に逃げず、部屋の中の温度差も少ないことからこの部屋の断熱効果は顕著に表れていると言えます


編集:下川創大


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